３８歳のTさんが、カウンセリングでこんなお話に

 

一緒に寝ると眠りが浅くなってしまって・・・
それでよく起きてたんです。
そしたら、だんなさんが私のことを気にして、別々に寝ようと言われました。
それをきっかけに、
ここ数ヶ月、夫婦別々の部屋で寝てたんですね。

自分も仕事で疲れてた時期が続いてたのと、
部屋も別々になったのもあって、
夫婦関係が全くなくなってしまって・・・。
でも、
こないだから一緒にまた寝るようになったら、自然と夫婦生活が復活しました。
それがすごく良かったのかなぁ。

 

いろいろと思うところがあって、
仕事もやめようと思ってます。

いま経理なんですが、３ヶ月ごとに四半期決算に追われてて。
これまでも転職を数回してきたので、
なんとなく、ずっとこの会社で働くことは入社当時から考えてなかったんですけど、
一回、なにもしない自分を受け入れてみてもいいかな、
と改めて思ったんですよね。

仕事自体が嫌だとかではないし
ずっと働いていたいとも思います。
ただ、
もっと自分のペースで働きたい。

 

それで思い切って、だんなに宣言したんです。

「わたしは、ヒモになりたい」

って。
そしたら、

「いいよ。
数年後、オレもヒモにならせてもらおうかな。」

って言ってくれて。
OKしてくれたんです！

 

いままでは、
なにかしないと自分の価値がない。
存在価値を認めれない。
そんなところがありました。

 

スケジュール帳の隙間にどんどん予定をつめたり、
仕事をたくさんすることで
誰かの役に立ってるというか
生きてる意味を見出してたとこがあります。

 

前の会社なんて、
ベンチャー気質のまま上場したような会社で
四半期ごとに深夜残業で、
机の上で寝るような時もあった。
本当に体育系。
いま思うと面白かったけど。笑

でも・・・
もうすぐ４０歳になるところで、
だんだん体がついていかなくなってきて、
仕事で忙しくしたり、
スケジュール帳を埋めることで、自分の価値を見出してるのって
なんか違うなというのも感じて・・・

 

いままで転職は３回してきたけど、
次の仕事を決めてから辞めてたので、
休みの期間なんて１週間ほどで。
長期で休んだことがありません。
ずっと仕事をがんばってきました。

 

まわりのひとは、その年で転職？
とか言うけど
まぁ、死ぬわけじゃないし、
なにか仕事はあると思うんですよね。

 

いいことなのか、悪いことなのかわかんないですけど、
世の中を知らなかったように思うんです。
つい最近までは、
仕事しなくなったら人生お先真っ暗と思ってたました。

でも、
いろんな方のブログとかを読んだり、
話を聞きに行ったりすると、
自由に仕事されたり、
いきいきと楽しそうに働かれてる方も多いんだなぁ
って思って、
会社勤め以外の選択肢があるということを、
この年になってようやく知りました。

以前は、自由に生きてるひとをうらやましいと想う半面

自分にはできない。
どうせどっかで苦労してるんでしょう？

そう思って斜めに見てるとこがありました。
でも、
考え方がちょっとずつ変わってきて、
一回、仕事をしない世界も見てみたくなったんですよね。

 

少し前までは、
妊娠して産休、育休取って
復帰すると手当が出て
保育園にも入りやすい。
そんなふうに、いろいろ考えてました。
損得計算で狙ってたところがあります。
動機が不純というか。笑

でも、そういうのももういいやって。

 

体も調子いいんですよ。
今年に入ってから、生理痛が本当になくなって
あんなにひどくて寝込んでた痛みがなくなりました。
人生の憂鬱な時間が減りました。

なんだか嫌で足が遠のいてたけど、
不妊のクリニックも再開します。
妊活もこの１年でガッと取り組んでみようと思ってます。

 

セックスレスも経験して、
また、だんなさんとセックスしだしたからかな。笑

 

やりたいことが見えてきて、
なんだか、腹がすわりました。^^

 

あは！

「わたしは、ヒモになりたい。」

って最高！（≧▽≦）


Tさん、ぼくのところで漢方を飲まれて結構経つんだけど、どこか迷われてるところがあるというか、なんとなく腑に落ちないというか、そんなふうに感じてたんだよね。

まさか、
こんなことを決めて来られるとは思ってもなくて、
びっくりしたけど、
なんだかとても気持ちがいい。

そして、
気持ちよく受け止めてくれるだんなさんが、とってもすてきだね。



ぼくはねー。
妊活のために仕事をやめるのって、
実際は、あんまり賛成じゃない。

でも、
前から辞めたかったり、
なにか理由があるのなら、積極的に賛成なんだよね。
これって全然違うことだから。


人生１００年時代とか言われる。
年齢を重ねて
いろんな経験を重ねて、
そんな中で、
仕事も含めて変わって行くのって、
とても自然なことだと思うし

学ぶ時間が入ったり
妊活の時間が入ったり、
あるいは、
ヒモの時間が入ったり。笑

その時、その時、選択をしていくのって、
すごくいいことだと思うんだよね。
そういった経験すべてムダなことなんてない。

なにより、仕事するために生きてるわけじゃないんだから。
自分の人生を豊かに生きる。
楽しく生きる。

そのための新しい挑戦。
いいんじゃない？

なんかTさん、すがすがしかったな。^ ^

一度社会に出て、お給料をもらって自分で生活をすると
「稼がない自分」に罪悪感を抱えるひとって少なくない。
家事だって
育児だって
立派な仕事なのに、
「稼いでない」
ということがひっかかって、夫に対して悪いと思うひとが本当に少なくないんだよね。

いろんな夫婦があるし、
いろんな考え方のひとがいるから一概にいえないけど
意外ときちんと自分の気持ちを正直に伝えてみると
仕事やめることが問題なかったりする。

仕事をしているのがいい、悪い
専業主婦がいい、悪い
お金を稼ぐのがいい、悪い

ということでは全然なくて、
自分にとってなにがいいか、
夫婦にとってどの選択がいいかということなんだよね。

自分にとってのよりよい選択。
してもらえると、本当に人生は生きやすくなる。


そして、
Tさんも最初からこんな気持ちになれたわけじゃなくて、
やっぱり薬膳茶を飲んだりして体を整えてから
自然とそんな自分の本当の気持ちに気づけるようになられた。

体を整えると、心は自分の本当にしたいことがみつかって、
どんどん夢や目標もかないやすくなる。

体から心を整えるのは、とても大切なこと。
どうしていいかわからなくなったら、考えるよりもベクトルを自分の体にむけてみると
新しい答えがみつかったりすると、ぼくは思うんだよねー。

 

（Tさん、ブログ掲載OKありがとう！^^）

（文責：漢方薬剤師　堀江昭佳　イラスト：中尾早乙里）