40歳未満の方が、体外受精で良好な受精卵を4回以上移植した場合、80%以上の確率で妊娠するというデータがあります。
それなのに、不妊治療を繰り返してもなかなか妊娠しないと不安になってしまいますよね。
不妊の原因は様々ありますが、特定の原因がないのに妊娠しない方もいます。
そんなとき、もしかすると子宮内膜炎が潜んでいるかもしれません。
そこで今回は、
・子宮内膜炎とはどのような病気なのか
・子宮内膜炎はなぜ着床を妨げるのか
・子宮内膜炎の症状、検査、治療法
を詳しく紹介します。
赤ちゃんを望んでいるのになかなか結果が出ない方の参考になれば幸いです。
子宮内膜炎とはどんな病気?
子宮内膜炎とは、子宮の内側にある子宮内膜が炎症をおこす病気です。
急性子宮内膜炎と慢性子宮内膜炎の2つにわかれます。
急性子宮内膜炎は、子宮内膜の機能層(生理のときに剥がれ落ちる部分)に感染がおこった状態です。
そのため、生理とともに治ることもあります。
一方、慢性子宮内膜炎は、基底層(生理がきても剥がれ落ちない部分)に感染がおきるため治りにくいといわれています。
急性子宮内膜炎と慢性子宮内膜炎の関係性については不明です。
急性子宮内膜炎が悪化して、慢性子宮内膜炎になるわけではありません。
通常は、生理がくるたびに子宮内膜が剥がれて新しくなるので、感染しません。
しかし、出産後や流産後など、生理のサイクルが乱れると子宮内膜炎をおこしやすくなります。
閉経後にもおこりやすいので、高齢の患者さんも多いです。
子宮内膜炎は、以下のことが主な原因とされています。
・出産や流産をして間もないとき、子宮口が完全に閉じておらず感染した。
・子宮内膜生検、子宮卵管造影、卵管通水術などの処置を行ったときに菌が入った。
・性感染症になり、菌が子宮内膜まで到達した。
原因となる菌は、大腸菌、ブドウ球菌、淋菌、結核菌などです。
普段から私たちの体にいる常在菌も原因となるので、子宮内膜炎は誰にでも起こり得る病気といえます。
ほとんどが膣から感染しますが、まれに血管やリンパから感染することもあります。
また、似ている病気に「子宮内膜症」がありますが、子宮内膜炎とは別の病気です。
こちらは、子宮内膜に似た組織が他の部位にできる病気で、感染症ではありません。
子宮内膜炎はなぜ着床を妨げるの?
子宮内膜炎は、着床を妨げる原因になるといわれています。
理由は、子宮内膜炎によって子宮内フローラ(子宮にもともといる菌の状態やバランス)が乱れるためという説がありますが、実際には分かっていません。
しかし、子宮内膜炎と着床障害の関係性について、実際のデータがあります。
東京大学医学部附属病院の調査によると、着床外来を受診した128人のうち、80人(約63%)が子宮内膜炎でした。
抗菌薬を2週間内服したところ患者さんの9割が治り、その後49人中29人(約59%)が妊娠しました。
これは、同病院を受診した子宮内膜炎ではない患者さんの妊娠率44%よりも高い確率です。
このことから、子宮内膜炎は不妊の原因となる可能性が考えられます。
赤ちゃんがほしいけれども、はっきりとした不妊の原因が分からない場合には、子宮内膜炎を疑う価値がありそうです。
子宮内膜炎の症状にはどんなものがあるの?
子宮内膜炎の主な症状は以下の通りです。
・下腹部の不快感
・下腹部痛
・微熱
・膿性帯下(のうせいたいげ):黄色い膿状のおりもののこと。臭いが強くなることも多い。
・不正出血:生理のとき以外に血が出ること。
慢性子宮内膜炎では、生理不順や無月経になる場合もあります。
また、自覚症状がないという患者さんも多いです。
そうなると、病気の発見が遅れてしまうので、治療に時間がかかってしまいます。
子宮内膜炎の検査はどんなことをするの?
患者さんの状態をみながら、様々な検査を行い診断します。
・問診
生理周期や、いつからどんな症状があるかなどを聞きます。
・内診
子宮内膜炎があると、子宮を押したときに痛みを感じます。
炎症が子宮の周囲にまで広がると、さらに広範囲に痛むようになります。
・細菌培養検査
どの菌が原因で子宮内膜炎になっているのか調べます。
原因となる菌が分かれば、より効果のある薬が選べます。
慢性子宮内膜炎では、以下の検査が特に重要です。
・子宮鏡検査
子宮の中に内視鏡を入れて、子宮内部の状態を観察します。
子宮内膜炎があると、赤くなった子宮内膜に白い斑点が見えることが多いです。
これが子宮内膜炎の典型的な状態で、診断するときの重要な項目になります。
・子宮内膜生検
専用の器具を子宮内に入れて、子宮内膜を少しだけ採取します。
子宮鏡検査で子宮内膜炎の状態が確認された後に行う検査です。
採取した組織を調べ、CD138陽性細胞という細胞が見つかれば子宮内膜炎が確定します。
子宮内膜炎の治療にはどんなものがあるの?
子宮内膜炎は、2週間ほど抗菌薬を飲んで治療します。
細菌培養検査の結果が出るまでに数日かかるので、原因となる菌が分かるまでは、様々な菌に効果のある薬を使います。
菌が特定できたあとは、その菌に効く薬を内服し、より効果的に治療します。
抗菌薬は、処方されたとおりに全て飲みきりましょう。
薬剤耐性菌(薬が効かない菌)ができて、薬が効かなくなる可能性があります。
治ったと思っても自分で判断せず、抗菌薬がなくなるまで飲みきってください。
その他、炎症反応が強い場合には消炎薬を併用します。
また、子宮内膜炎から子宮留膿腫をおこすこともあります。
子宮留膿腫は、子宮頚管が狭くなったり閉じたりすることで、子宮内に膿がたまる病気です。
閉経後の女性に多い病気ですが、まれに閉経前の女性におこることがあります。
子宮留膿腫の治療では、子宮頚管から膿を出しますが、場合によっては開腹手術で子宮を全て摘出します。
子宮内膜炎の予防法はあるの?
子宮内膜炎がおきる原因は様々で、確実に防げる病気ではありません。
しかし、日頃から自分自身でできる簡単な予防法もあるので、できそうなものから取り入れてみてください。
・陰部を清潔に保つ
ナプキンやタンポンを長時間使用すると、菌が繁殖してしまいます。
生理中は、こまめに交換しましょう。
また、入浴時に洗って清潔を保つことも大切です。
ただし、アルカリ性の強い石鹸で洗うと、正常な皮膚にいる常在菌まで新い流してしまいます。刺激の少ない石鹸で優しく洗って下さい。
・免疫を高める
膣には「自浄作用」という、自ら陰部を清潔に保つ力があります。
免疫が低下すると自浄作用は弱まり、細菌が増えやすくなります。
規則正しい生活を送り、バランスのとれた食事を心がけ、免疫を高めましょう。
・通気性の良い下着を選ぶ
化学繊維でできた下着は、通気性の悪いものが多いです。
通気性が悪いと、蒸れて菌が繁殖しやすくなります。
綿100%でできていて、あまり締め付けない下着を選びましょう。
【まとめ】
子宮内膜炎は治る病気ですが、慢性子宮内膜炎になると自覚症状が少ないという点が厄介です。
診断のために必要な子宮鏡検査も、不妊治療で必ず行う検査ではありません。
そのため、自分自身でも気付きにくく、医師も見逃してしまう可能性があります。
なかなか妊娠できず、原因不明の不妊で悩んでいるなら、子宮内膜炎を疑って医師に相談してみましょう。
なかには、患者の立場から医師に言いづらいと感じる方もいるかもしれません。
しかし、医師と患者は対等な立場で、一緒に治療をしていく必要があります。
「子宮内膜炎と不妊の関係性について書いてある記事を読んだのですが…」などと切り出し、相談という形でさりげなく聞いてみるとスムーズです。
今回の記事で子宮内膜炎の正しい知識を得て、納得のいく妊活につながるよう願っています。
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<出典・参照元>
朝日新聞DEGITAL 子宮内膜炎、不妊に影響か 抗菌薬の治療で妊娠率向上