つわりにうまく対処して、早産・流産のリスクを下げよう

  • 不妊治療・婦人科

赤ちゃんを授かって喜ばしい反面、多くの妊婦さんが悩まされる「つわり」。

吐き気やだるさでつらい思いをするだけでなく、つわりの苦しさをなかなか理解してもらえず、家庭や職場で精神的孤立を感じることも。

しかも、重度のつわりになると流産や早産のリスクがあり、母子ともに大きな負担を強いられます。

今回は、健康な妊娠生活を送るため、妊活中の女性や妊婦さんに知っておいてほしい「つわり」についてのお話です。

つわりの症状あれこれ

つわりは妊娠5〜6週頃から始まり、妊娠12週頃には自然と消える方が多いようです。

代表的なつわりの症状といえば、吐き気や食欲不振。

「つわり=吐き気」と捉えている方も多いでしょう。


しかし実際には、つわりの症状は人それぞれで、

  • 体のだるさ
  • 頭痛
  • 眠気
  • 便秘

…など、妊娠に伴う生理的な症状をまとめて「つわり」と呼びます。


さらに、症状の強さ・つわりを感じる状況・何が一番つらいかというのも個人差があります。

「仕事や家事をしている方が、気分がまぎれてつわりを忘れられる」という人もいれば、

「立っているだけでつらい。ずっと横になっていたい」という人もいますし、

「ある特定のニオイを受けつけなくなる(夫の体臭、ご飯が炊ける匂いなど)」

「いつもはできることができずにストレスを感じる」…など。


また、「とにかく眠い」という方がけっこういらっしゃいますが、これもつわりの症状のひとつです。

「眠くてついウトウトしてしまう。なまけていると思われるんじゃないか…」と心配する方もいます。

 

女性の体は、妊娠することで体も心も妊娠前とは大きく変化します。

体の中に自分以外の新しい命が宿ったのですから当然ですよね。

つわりはつらいし、周りの人への気遣いもしんどい。


まずは妊婦さん自身がこのような変化を受け止めて、「迷惑をかけているのでは」「なまけていると思われるのでは」といった余計な心配をせず、「つわりと格闘している私」を存分にいたわり、甘やかしてほしいのです。

 

つわりは流産のリスクを下げる?

2016年、アメリカの研究所が「つわりのある妊婦は、そうでない妊婦に比べて流産のリスクが50〜75%低い」という調査報告をしました。

しかし、これまあくまでも「つわりと流産率の関係を数字で表したもの」であって、「つわりと流産リスクの低下にどのような因果関係があるか」ということには言及してません。

 

つわりのメカニズムは、いまだわからない部分が多いのです。

胎盤から分泌されるhCG(ヒト絨毛性ゴナドトロピン)というホルモンが影響しているという説や、血糖値とインスリンの急激な変動など諸説あります。

不安やストレスなど精神的な不安定さも、つわりを感じやすくします。

 

昔から「つわりがあるのは赤ちゃんが元気な証拠」といわれますが、それもはっきりとした根拠はありません。このような言い伝え的な言葉は、

「つわりでつらいだろうけど、赤ちゃんもきっとがんばってるよ!」

「がんばって乗り越えてね!」

…というプラスのメッセージで発せられているとは思います。

しかし、心身ともにナイーブになっている妊婦さんは、「つわりくらい、我慢すべき」とマイナスに捉えてしまう人がいるのでは…と心配になります。

あとでお話しますが、つわり「くらい」と軽く考えてはいけません。

 

ただ、多くの妊婦さんがつわりを経験するのには、きっと何か意味があるのでしょう。

つわりが始まってピークを迎えるのは妊娠初期で、妊娠がまだ安定しない時期と重なるのも何か関係がありそうです。

妊娠中期(安定期)に入ると、多くの妊婦さんがつわりから開放されます。

赤ちゃんを守るため・危険なもの(食べ物)から遠ざけるための体の反応だという説もあるようですが、真相はどうなのでしょうか。

 

マタハラに負けない!妊婦の権利を堂々と使おう

「マタハラ」という言葉があるように、妊婦であるがゆえに不当な扱いを受ける女性がいます。これはとても悲しいことです。

つわりの症状でただでさえつらい状況の中、通勤・仕事・人間関係などのストレスで体や心をすり減らしてはいけません。


母体保護と職場でのマタハラ対策として、男女雇用機会均等法や労働基準法では妊婦の権利が定められています。


たとえば、男女雇用機会均等法では、

  • 妊娠中の通勤緩和

…ラッシュアワーを避けた時差通勤を認める、フレックスタイム制度の利用など

  • 妊娠中の休憩に関する措置

…休憩時間の延長、休憩回数を増やしてこまめに休むなど

  • 妊娠中または産後の症状等に対する措置

…重労働や長時間勤務の制限、体調に応じて勤務時間を短縮する・休業を考慮するなど

 

このように雇う側(会社)は妊産婦の体調を考慮した措置を行うよう法令で定められているので、これらの権利を妊産婦側が請求した場合、断ることはできません。

また、「妊産婦がこれらの措置を受けたことを理由に、解雇・減給・降格など不利益な取扱いをしてはいけない」とも定められています。

 

同じように労働基準法でも、

  • 妊婦の軽易作業への転換(負担の少ない仕事にする)
  • 妊産婦の時間外・休日・深夜労働の制限

…など、妊産婦の権利を定めています。 

ここにあげたのは、ほんの一部です。

優良な職場ではこれらの権利を事前に通知してくれるところもありますが、「妊産婦からの申し出があれば認める」というところがほとんどではないでしょうか。

法令というと難しく感じますが、妊産婦の権利を知っているかいないかで働きやすさに大きな差が出てしまうということは、心得ておいて損はありません。

 

つわりを軽くするセルフケア

生理的な症状とはいえ、つわりはつらいものです。

特効薬がないだけに「仕方がない…」と考える人も多いようですが、大切なのは「つわりのつらさを一人で我慢しない」こと。

家族や職場の人に「こういう状態でつらい」と、しっかり伝えられるのが理想です。

気分に余裕があれば、自分でできるつわり対策を行ってみましょう。

ポイントは、「心地よい」と感じること。つわりの時期は何をしてもつらいし気分がめいってしまうので、できるだけリラックスした状態を作ることが大切です。

 

食べ物の工夫

つわりの時期は「食べられるもの・食べたいものを食べる」のが基本です。

栄養バランスや赤ちゃんのために栄養価の高いものを…という気持ちもありますが、まずはご自身が食べられるものを優先してください。


つわりに効果がある代表的な食材といえば「生姜」です。

生姜の辛味成分・香り成分には消化管の働きを改善する作用があります。1日あたりティースプーン1杯程度のおろし生姜を、料理や紅茶に混ぜて摂るのがおすすめです。

NG:血圧を下げる薬・血液をサラサラにする薬・インスリン製剤を使用している場合、生姜に含まれる成分が薬の効果を強くする可能性があるため避けたほうがよいでしょう。

 

アロマオイル

アロマオイルの香りには、リラックス効果や爽快感を感じるものが多くあります。

ミント・生姜などのすっきり系や、グレープフルーツ・マンダリンなどさわやかな柑橘系のオイルがおすすめです。

NG:てんかんのある方は、ミントの成分によって発作を引き起こす可能性があるため避けたほうがよいでしょう。

また、カモミール・ラベンダー・ローズマリーは不正出血を起こす可能性があるため、妊娠中は使用しないでください。

 

ツボ押し、マッサージ

妊娠中は足がむくみやすくなりますが、血の巡りを良くすることで消化管の働きが改善し、つわりに効果があるといわれています。また、「気持ちがいい」という快の刺激を受けることによるリラックス効果もあります。

NG:かかと・くるぶし・足首まわりは、卵巣・子宮など生殖器にかかわるツボがあるので刺激しないように注意しましょう。マッサージの際は、これらの部位を避けて行ってください。

 

つわりがひどすぎて食べられない・水分も摂れない状態が続くと、「妊娠悪阻」という状態になり早産や流産のリスクを高めます。

  • つわりで食事が摂れず、1週間に2kg前後の体重減少がある
  • 尿中のケトン体が陽性(絶食やつわりで食事が摂れず、糖質エネルギーが不足すると陽性になります)
  • 妊娠12週を過ぎてもつわりの症状がひどい

このようなケースはつわりが重症化し、「妊娠悪阻」になる危険性があります。

 

妊娠悪阻は普通のつわりとは違い、症状も重篤です。

  • ひどい吐き気・嘔吐
  • 栄養状態の悪化、脱水症
  • 頭痛、めまい
  • 意識障害

 

「お腹に赤ちゃんがいるのだから、つわりがあるのは当然」と考えてひたすら我慢する…というのは危険です。つわりで生活に支障が出るようなら、早めに病院を受診しましょう。

 

【まとめ】

妊娠初期のお腹がぺったんこで胎動もない時期、つわりは赤ちゃんの存在を実感できる唯一の自覚症状です。それと同時に、妊婦さんを苦しめるつらい症状でもあります。


つらいときに堂々と「つらい」といえる環境ならいいのですが、すべての人がそういった環境に置かれているともかぎりません。

 

つわりを対処する方法として、負担の少ない働き方を考えることやセルフケアも大切ですが、一番シンプルなのは「無理をしない」「つらいときは休む」こと。

元気な赤ちゃんに出会うためには、お母さんが健康であることが何よりも大切なのです。

 

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<出典・参照元>

厚生労働省委託 母性健康管理サイト【職場と母性に関する情報サイト】妊娠・出産をサポートする 女性にやさしい職場づくりナビ  「つわり」

妊娠時のつわり、流産リスク低減に関連 研究(AFP通信 BBニュース)

働く女性のつわりについて(東京大学医学部 産婦人科学教室 百枝幹雄)

厚生労働省委託 母性健康管理サイト【職場と母性に関する情報サイト】妊娠・出産をサポートする 女性にやさしい職場づくりナビ 「妊娠中の女性労働者への対応」

働く女性の母性健康管理措置、母性保護規定について(厚生労働省)

自分に合ったつわり軽減方法が、きっとある!(兵庫県立大学)

厚生労働省委託 母性健康管理サイト【職場と母性に関する情報サイト】妊娠・出産をサポートする 女性にやさしい職場づくりナビ 妊娠中の症状等に対応する措置「妊娠悪阻」